世界中のギタリストが憧れる最高峰「バークリー音楽大学」とは?
プロのギタリストを志す者なら、一度は「バークリー音楽大学(Berklee College of Music)」の名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
アメリカ・マサチューセッツ州ボストンに本校を構えるこの名門音楽学校は、ジャズはもちろんのこと、ロック、ブルース、フュージョン、さらには映画音楽や音楽ビジネスまで、幅広いジャンルのプロフェッショナルが講師を務めています。
世界中からトップクラスの才能を持つ生徒が集まり、日々切磋琢磨する、まさに音楽を学ぶための理想的な環境が整っている場所です。
バークリー音楽大学の学費と留学費用はいくら?
留学を考える上で一番のハードルとなるのが費用です。専攻科目や滞在期間によって詳細は異なりますが、主なコース別の費用の目安をまとめました。
1. 正規留学の費用(年間)
フルタイムで入学して現地ボストンで生活する場合、学費や寮費・生活費(食費や保険料など)を含めると、現在のアメリカの物価高や為替の影響もあり、年間で約1,000万円前後かかると見込んでおく必要があります。決して安い金額ではありませんが、それに見合うだけの人脈や経験が得られます。
2. 短期講習(サマープログラム等)
「いきなり正規留学は難しい…」という方におすすめなのが短期講習です。例えば、プロのリズムセクションをバックに実践的なジャムセッションを行う6日間の短期プログラム等であれば、渡航費や滞在費を含めても50万円前後で参加可能な場合があります。
3. オンライン講習(Berklee Online)
現地に行かずともバークリーのメソッドを学べる「Berklee Online」も非常に高い評価を得ています。12週間(3クレジット)のコースで、授業料は15万円前後です。日本にいながら自分のペースで世界基準の音楽理論やテクニックを学ぶことができます。
4. 奨学金制度(スカラーシップ)の利用
正規入学に際してはオーディション(実技・面接)が実施されます。ここで卓越した音楽センスや演奏技術が認められれば、高額な奨学金(スカラーシップ)が支給される制度があります。才能と努力次第で、学費の負担を大きく減らすチャンスが開かれています。
【体験者の声】ギター科のリアルな授業とアメリカ生活
実際にバークリーへ留学した体験者の声をもとに、現地のリアルな授業風景や音楽生活の様子をご紹介します。
超実践的!英語力と「1音の説得力」が求められる授業
エレキギター専攻の場合、ブルース・フュージョン・ジャズ・ロック・ハードロック・ヘビーメタルなど細かく科が分かれており、実技レベルごとにクラス分けが行われます。
主にグループでの講座となり、コードワークやソロのアプローチを中心に、実際のセッションの中で指導されます。ここで壁になるのが「英語力」です。講師の語るスピードは容赦ないネイティブスピードのため、かなりの英語リスニング能力がないと授業の意図を汲み取るのが難しくなります。
上級コースでは、音楽理論を完璧に理解していることが大前提です。特にブルースなどの授業では、速弾きよりも「1音でどれだけ鳴らせるか(トーンとグルーヴ)」という深い表現力を厳しく求められます。
現地の楽器屋事情:実は日本のほうが品揃えが良い?
学校の近くにも楽器屋はありますが、「ギターの品揃えは今ひとつ…」と感じる留学生も少なくありません。あくまで個人的な感想にはなりますが、状態の良いヴィンテージギターやハイエンド機材を探すなら、実は日本の渋谷や御茶ノ水の方が圧倒的に品揃えが豊富で品質も高いという声もよく聞かれます。
ボストン・ニューヨークでの武者修行セッション
バークリーの醍醐味は学校の中だけではありません。少し足をのばして、ボストンやニューヨークのライブハウスへ飛び込み、演奏のエントリーをすることも強烈な勉強になります。
現地のロックバーやブルースバーでは、毎日のように日替わりでお客さん参加OKのオープンマイク・セッションが行われています。ロックの名曲などをその場で生バンドとセッションし、現地のオーディエンスのリアルな反応を肌で感じることができます。
治安の注意点:トラブルから身を守るために
ニューヨーク(マディソンスクエアガーデン周辺など)には安宿も多く、学生にはありがたいですが、やはり日本と比べて窃盗などの犯罪リスクが高い点には十分な警戒が必要です。
- 大切なギター(楽器)は絶対に手放さず、自己管理を徹底する。
- 路上で「友達になったから俺のCDをやるよ」と名前を書かれ、受け取った直後に高額なお金を請求される詐欺(CD押し売りトラブル)に注意する。
こうした海外ならではのストリート・トラブルには巻き込まれないよう、毅然とした態度で断る自己防衛が必須です。
これぞアメリカンドリーム!人生を変える出会い
トラブルに気をつける必要はありますが、それ以上に素晴らしいチャンスが転がっているのがアメリカです。
たまたま飛び入りで演奏したバーで、オーナーやたまたま居合わせたプロデューサーにプレイを気に入られ、「最高だった!空港まで無料でリムジンで送迎してやるよ」といった映画のような待遇を受けたり、そこからプロのツアーサポートの仕事に繋がったりすることもあります。
自分の実力一本で道を切り拓ける、まさにアメリカンドリーム的な出会いと計り知れない可能性を秘めた国。それがアメリカへの音楽留学の最大の魅力と言えるでしょう。
まとめ:バークリー音楽大学は本気でギターと向き合う最高の場所
学費の高さや英語の壁、治安への不安など乗り越えるべきハードルは複数ありますが、世界中から集まるバケモノ級の才能たちとセッションを重ねた日々は、一生モノの財産になります。本気でギターを追求したい方は、短期講習やオンラインコースからでも、ぜひバークリーの門を叩いてみてはいかがでしょうか。
