ピアノ講師のための研修会レポート

ピアノ教本セミナー③ ピアノ教室

「こどものスケールとアルペジオの指導方法」ピアノ講師勉強会

2020年 ピアノ講師研修会を終えて

先日、年に一度の講師会による研修会をコロナ禍ではありましたが、細心の注意を払い行いました。

小宅楽器ピアノ講師15名が参加し、テーマは教材でもある[こどものスケールとアルペジオの指導方法]の勉強会をしました。

ピアノ講師講習会1

今回著書でもあります根津栄子先生を招き、教本についての指導法、実際のレッスン風景等、久々に刺激になる研修をしていただきました。

こどものスケールアルペジオ

こどものスケール・アルペジオ (日本語) 楽譜  根津 栄子 (著)

子供へのテクニカルな部分の指導の仕方、別で全調についてのお話しかと思いきや、いかに子供が楽しく、メロディックに、同時にそれらを習得するという講師にとっては難技に⁈

昔自分がソルフェージュやハノンを習い勉強していた時代、楽しさや面白さは求めてはいけない、とにかく覚えるもの、そういうもの、として苦手意識と習得に時間がかかったことでありました。

1つずつの調を簡単なイメージ、単純な和声やスケールを身体で覚えながらそれを大変メロディックに歌い上げ、ひじから指先までの動きがすべて関連して覚えていくということ。

よくやりがちな、なんとなくのイメージを伝えるのではなく、子供でも明確なイメージを音で作り出すことを伝えていくこと。

これを楽しく教え、生徒に楽しんでもらえることはピアノ講師としての永遠のテーマではないでしょうか…

ピアノ講師講習会2

長年習っていればいずれ出会うかもしれない全調が含まれるバッハの平均律やショパンエチュード、これらをもしかしたらもっと楽に、もっと音楽的に弾きこなせたかもしれない

今、これから習う子供たちに苦労させない、壁を越える力をつけさせるという使命を感じます。

講師として熱いモチベーションでいるつもりでも、いつの間にかぬるま湯になってしまう心にまた火を付けてくださる研修内容でした。

今回オンラインでの研修も想定していましたが、対面でしかわかりえないこと、その場で感じ気付くことは大変実になるものでした。

そして年に一度ピアノ講師達とお出かけして親睦の女子会(婦人会⁈)ならぬお食事会をしていましたが、今年はさすがに行えずに残念ですが、またそんな日常が戻りますように!

「もっと知りたい!ピアノ教本」ピアノ講師勉強会

様々なピアノ教本を比較して研究をするピアノ講師の勉強会を開催しました。メーカー問わず、それぞれの生徒さんに最適な教本を使用することが、当社講師の音楽教室システムとなりっております。そのため、各講師は、さまざまな指導法を日々研究しております。

ピアノ教本セミナー山本美芽

今回は、外部講師として、山本美芽先生にお越しいただきました。音楽ライター/ピアノ教本研究科として、ご活躍をされており、音楽之友社より「ピアノ教本ガイドブック」を出版されております。「ムジカノーバ」「ジャズジャパン」など音楽誌にて国内外の一流アーティストに取材、著書に「自分の音、聴いている?」ほか多数。

ピアノ教本セミナー③

ピアノ教本セミナー②

 

ピアノ講師のための研修会『ピアノの仕組み』

ピアノの仕組み」、小宅楽器3Fホールにて行われました。いかにピアノが繊細な楽器かを再確認させられる研修会となりました。

小宅楽器専属の調律師さんに研修をしていただき、ピアノ講師達14名が参加いたしました。私たちは普段弾いている楽器ですが鍵盤はよく見ているものの、今回は久しぶりに楽器内の細部の構造まで見ることができました。

鍵盤1本に対して沢山の部品があり、微妙な位置関係やバランスで一音が完成され、湿度によって打鍵の感触や音のズレ等、変化してしまうものなのだと再認識♪

グランドピアノをほぼ分解していただきました!

ピアノは自分一人では持ち運びできない大きな木の箱に包まれた楽器、300年前に作られた精密機器は、今も未来も活躍し続けられるほどの音の魅力をもっています。

ピアノが発明されてから数々の名作曲家が生まれ、その作曲家達と同じ楽器を現代でも奏でることができることに感謝し、講師の私たちはもっとこの一つの音に対してもっと大事に奏でていかなければなぁと、昨今は生活や住宅のニーズに合わせて電子ピアノが多く出回っていますが、本物のピアノの価値を知る機会となりました。

ピアノの講師達も素朴な疑問が数々出てきましたが、楽器の繊細さを聞いた後には色々な不具合やアクシデントが起きる前にもっと気を遣うべき楽器なのだと感じさせられました、ピアノは生き物と同じ、調律師はピアノのお医者様、素人判断は簡単にできなません、そしてもっともっと大事にピアノを奏でようと思いました。


調律師さんのお仕事道具、本当にお医者様の様な専門道具が沢山!

ピアノの打鍵の重さ軽さ、調整方法やなぜそうなるのか等教えていただき、あっという間に2時間が終了いたしました。
貴重なピアノの分解経験、有り難うございました♪

 

音楽講師のための研修会『音楽療法』

小宅楽器武里本部3Fホールにて音楽療法研修会を行いました。今野貴子先生のレクチャーは演奏や生の歌声、映像なども使い大変わかりやすく終始、心が引き込まれる笑顔でお話ししてくださいました。

◇研修会に参加された先生方の感想を一部ご紹介いたします◇

 

♪ 今野先生の講義を聞いて音楽療法の意味、音楽の力などよくわかりました。
これから音楽と関わっていく上で幅広く色々なものを勉強し、実践していきたいと思いました。ありがとうございました。

♪ 実際にどのように音楽を活用していったらよいのか、こういう可能性があるんだ、こういう使い方も出来るんだなというのが分かりました。音楽療法という仕事についても初めて知ることが多く、大変勉強になったと同時に興味がわきました。色々なことに気づかされてくれた研修会でした。ありがとうございました。

♪ 今回の講座で、講師が楽器や演奏や性格などにおいて、こだわりを持たずに広い心で接することが大事だと気付きました。“こだわりをなくす”のはとっても難しいことかもしれませんが、色々な生徒と接しながら私も講師として成長していきたいと思いました。

♪ 音楽療法と聞くと専門的なイメージがありましたが、人との関わり方、考えることは共通しているし、自分の演奏を人に聴いてもらう時の引き込み方や聴かせ方にもつながることがたくさんあると思いました。これからのレッスンに活かせる事がたくさんありそうです。ありがとうございました。

♪ 「子供の求めている事に対応できるように引き出しを多く持つ」という事「人のために自分の持っている技術を使う」という考え方に感動しました。

 理解すること、もっとシンプルに音楽に関わり楽しませること、そこから始めていこうと思います。【クオリティオブライフ】この言葉はとても深く感じ、今後の自分の人生、仕事に役立てていこうと思います。

今回の研修会に参加し、信頼関係がいかに大切かを感じました。
色々な人との関わりでも、ポジティブに、そしてたくさんの引き出しを持って接していけるよう努力していきたいです。音楽講師の皆さんにとってもこれからのお仕事、音楽ライフにとてもプラスになるお話だったと思います。

今野先生、本日は誠にありがとうございました!

 

<講師> 今野 貴子(こんのたかこ)

東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。大学院応用音楽学(音楽療法)修了。同大学助手やアートリエゾンセンター学術研究員、立教女学院短期大学非常勤講師等を経て、現在東京藝術大学、玉川大学、東京立正短期大学非常勤講師。日本音楽療法学会会員であり同学会講習会講師も担当する。

ソルフェージュ研修

先生のお話し、大変参考になりました!
まず研修会の雰囲気的に講師達20名が集まり、緊張感をもち、勉強会に挑む姿勢でおりましたが、赤石先生の穏やかな雰囲気と話し方から皆一気に安心感を得てゆっくりじっくり話にのめり込むことができました(^.^)
受講した先生達は普段のレッスンにどう役立てるか、実践的に参考にすることが沢山あったように思います。生徒さんがピアノを習いに来る、という事は音楽を教える、それは音楽の作りや理論につながっていく話、本当の意味で音楽を身に付けるということは、ひとえに楽器を弾けるようにすることだけではないのだと、ソルフェージュの大切さが身にしみました。

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<講師たちの感想>

*生徒さんのレベルに合わせながら、初期段階からのソルフェージュを取り入れたレッスンの必要性がわかりました。また講師自身も鍛え上げられる内容でした

*ソルフェージュのレッスンは後回しになりがちでしたが、生徒一人一人に合わせた内容で、計画的に少しずつ取り組んでいきたいと思います。

*赤石先生のお話で感動したことは…「レッスンは、生徒さんの(音楽的な)自立へ導くものである」こと、 そして、豊かなレッスンの実現はひとえに「レッスン前の講師の入念な準備」にかかること、です。あらたに「豊かに充実 する30分レッスン」を目指して、積極的にレッスンへ取り入れてゆきたいと思います。

*レッスンに取り入れるソルフェ-ジュという事で、赤石先生ご自身の体験談も含め、具体的なお話しで良かったです。日本独特の内容や違いについても興味深いものでした。

*レッスンですぐ使えそうなソルフェージュの導入を紹介していただき、早速レッスンで取り入れました。

*実践的な例での講習、大変ためになりました、幼いころほど耳を使いリズム感と音をイメージさせることの重要さを理解していながらも実践的視野が狭くなっていたと実感しましたし、技術のほうへ走りがちでソルフェージュに対して怠慢になってしまっていたことは否めません、毎回のレッスンの5~10分で生徒にしっかり植えつけられるよう準備をもう一度考え直したいと思います

*赤石先生の講座を受けて、何故これを歌った方が良いのか、何をどんな風に使っていったらいいのか、また、海外でのソルフェージュの取り入れ方など、今まで知らなかったことをたくさん知る事が出来ました。それらを知ることによって、レッスンでも具体性が出て来るようになり、より一層生徒に対して専門的なレッスンが出来るのではないかと思います。これから、生徒にどんな反応があるのか楽しみです。

*詳しく教えてくださり、短時間でも準備・やり方次第で、力をのばすことが可能なことがよくわかりました。

*ソルフェージュと云えば、絶対音感が必要で、幼児の内はそれを身につけられるように訓練し、大きくなるに連れて書き取りや視唱を行う、というように捉えていました。ドレミで歌えなくても、ハミングやラララ~でOKとお聞きし、子供たちに自信をつけさせながら、楽しくソルフェージュの勉強ができると思いました。また、短いレッスン時間内で行える方法など、とても参考になりました。

*歌うことで喉で音程を捉える感覚を身につけるというお話がとくに印象的でした。これまで聴音や譜読みのトレーニングは取り入れていましたが、歌うことはあまり重視してこなかったことに気付きました。
また、講義の中で実際に課題に取り組んだことで、ソルフェージュの楽しさを思い出しました。生徒さんにも、耳と目と声を使って感じ表現する楽しさを伝えて行けたらと思っています

*改めてソルフェージュの大切さを実感しました。レッスンでの取り入れ方を工夫したいと思います。また、日本だけではなく、世界でのソルフェージュ教育についても教えて頂き、初めて知ったことが沢山ありました。”生徒に教えたことは自分に返ってくる”というお言葉を胸に、これからも日々精進してまいりたいと思います。

研修後にて
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あっという間の2時間の研修、赤石先生どうも有難うございました!

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